さむらい通信(保険代理店向け)第2号

2025年9月16日
いつも大変お世話になっております。
「さむらい通信(保険代理店向け)」2025年第2号をお届けいたします。

今回より、創刊号でご案内しました、保険代理店の6つの課題について解説して参ります。
1.企業ドメインを明確にしたビジョン策定
2.人材育成
3.生産性向上
4.DX推進
5.代理店規模拡大
6.多角化経営
(一部順番を変更しました)

【保険代理店の課題 その1:企業ドメインを明確にしたビジョン策定】
「企業ドメイン」という言葉はあまり聞きなれないかもしれませんが、企業戦略を策定す
る場合に欠かせないものです。簡単にいいますと、事業領域のことで、
「誰に」「何を」「どこで」「どのように」提供するかを明確に示すことです。
「ビジョン」とは、企業ドメインを実現させるための具体的な計画となります。

これを、皆さまの保険代理店において考えるとどうなるでしょうか?
経営コンサルタントと対峙して、「貴社のドメインを教えてください」と問われたら、
どのように回答されますか?

A代理店さんの回答
「自社の地域の方々に保険(損保、生保)販売をしている」

B代理店さんの回答
「法人客へのコンサルティングを中心とした営業戦略を展開し、個人顧客の更改作業は
来店型により基本バックオフィスにて完結させる。KPIとしては、法人コンサルティング
ができる人材育成、労働生産性1,500万円以上、労働分配率60%以下の他、従業員エン
ゲージメント、定着率も目標設定する。これらの組織力をコアコンピタンス(強み)と
して、地域の代理店(他社も含む)のM&Aを展開し、業務標準化による支店開設も
目指していく。また、士業との対等な連携を実現させ、将来的にはグループ内にコンサル
ティング会社を設立させる。」

いかがでしょうか?

多少極端な対比としましたが、私が保険会社在職中に関わった経営者の中には、B代理店
のような考えをお持ちの方は既におられました。

しかしながら、これらは現状の延長線上にはありません。
実現に向けては、これまでにない戦略と行動が必要になります。経営学上では、これを革
新(イノベーション)と呼んでいます。
どこの業界でも、イノベーションを起こした企業がリーダーとなって、生き残り、業界を
牽引している例は多いのではないでしょうか。
企業の寿命は30年といわれています。保険業界では、1996年の自由化以降、保険代店
は法人化して会社を設立しました。それから30年が経とうとしています。
私は、保険代理店の統廃合第2弾が、今まさに行われていると考えています。
これに備えておくことも、代理店のBCPではないでしょうか。

ただし、B代理店の回答だけが全てではありません。
これも拙著「保険後進国ニッポン」の中で記載させていただいておりますが、専業専属代
理店で、個人分野中心としたドメインを描くことも可能でしょう。その場合は、ダイレク
ト販売をはじめ、当面整理されないであろう副業代理店とのシェア争いは必須となります。

それでは、生き残っていくためにはどのようなアクションが必要でしょうか。
ドメインとビジョンに次いで掲げた、代理店の課題を次回以降解説して参ります。

2.人材育成
3.生産性向上
4.DX推進
5.代理店規模拡大
6.多角化経営

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