いつも大変お世話になっております。
「さむらい通信(保険代理店向け)」2025年度 第3号をお届けいたします。
今回は、保険代理店の6つの課題のうち「人材育成」について解説して参ります。
1.企業ドメインを明確にしたビジョン策定
2.人材育成
3.生産性向上
4.DX推進
5.代理店規模拡大
6.多角化経営
【保険代理店の課題 その2:人材育成①】
保険代理店の人材育成は「数字を上げる教育」ではなく、「お客様に選ばれ続ける人材」を育てることが最終目的です。
そのためには何を具体的に行うべきかを考えていきましょう。
人材育成は保険代理業だけでなく、全ての組織で必要な課題です。経営資源(人、物、金、情報)のなかで最も重要な資源は人材であることは多くの方が認識されているでしょう。
ましてや、保険代理業の場合、設備投資は大きくはありませんので、人材への投資が重要となってきます。
「みなさまの会社は、人材育成に関してどのような取組(投資)をおこなっていますか?」
自問自答してみてください。
「それは、従業員のスキルアップに繋がっていますか?」
「それは、生産性向上に繋がっていますか?」
「それは、CS(顧客満足度)に繋がっていますか?」
「それは、ES(従業員満足度)に繋がっていますか?」
「それは、見える化され、計画的に継続されていますか?」
保険代理店における一般的な教育については以下の通りとなります。
- 基礎教育(保険・商品知識)
• 保険の仕組み・商品理解:生命保険・損害保険の基本構造、税制優遇などを体系的に学ぶ。
• 法令・コンプライアンス教育:金融庁のガイドラインや募集人資格制度の遵守意識を徹底。
• 顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティ):顧客利益の優先を行動基準にする。 - セールススキルの強化
• ヒアリング力・課題発見力:お客様の「人生設計」や「リスク構造」を把握する面談スキルを重視。
• 提案ストーリー構築:単なる商品説明ではなく、「なぜこの補償が必要か」を物語的に伝える。
• クロージング力とフォロー:契約後も信頼を積み重ねる“長期関係構築型営業”を浸透。 - マインドセット・モチベーション
• 使命感教育:「保険は安心を届ける社会的意義のある仕事」であると再認識させる。
• 成功事例共有会:優秀な営業員の体験談や具体的エピソードから学ぶ場を設ける。
• 目標管理と承認文化:成果だけでなくプロセスの努力も評価する。 - 継続育成・キャリア設計
• 段階別研修制度:新人→中堅→リーダー→マネージャーのステップアップ型。
• ロールプレイ・同行指導:OJTで現場スキルを磨く。録音分析や面談フィードバックも効果的。
• 資格取得支援:FP、生命保険講座、損保プランナーなどの資格を奨励。 - 組織・文化づくり
• 学習する組織文化:「育て合う・学び合う」社内風土を形成。
• コーチング・メンタリング制度:上司が教えるのではなく“引き出す”スタイルを採用。
• DX活用:Eラーニング、営業支援ツール、データ分析で効率的に育成。
いかがでしょうか。
一般的に聞かされている内容であり、保険会社からも耳タコでコンテンツのみ提供されていることではないでしょうか。そして、このレベルは生成AIでも回答してくれます。
専業保険代理店がこれから生き残っていくために、真に必要なことは何か。
それは、以下の2つであると考えます。
① 経営者の意識改革
② 募集人への法人対応研修
「経営者の意識改革」は、代理店主が募集人ではなく、企業の経営者としての知識を身につけ、実行していくことです。
「募集人への法人対応研修」は、保険販売ではなく、法人に関する全般の知識を身に着け、リスクコンサルティングを実践することです。
これらに関する詳細は、次回のメルマガで人材育成②としてご案内させていただきます。
代理店の課題を次回以降も解説して参ります。
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